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さいたま市の不登校児童・生徒の現状と、ロボット・プログラミング・ものづくりで広がる新しい学びの可能性

2025.07.11

さいたま市で不登校に悩むお子さんとご家族の皆さんへ。お子さんの可能性を広げる新しい支援の形をご紹介します。

さいたま市の不登校の現状:データで見る実態

さいたま市では、ここ数年で不登校の児童・生徒数が大幅に増加しており、多くのご家庭が同じ悩みを抱えていらっしゃいます。

令和5年度の最新データによると:

  • さいたま市の小学校不登校児童数:767人(前年比217人増)
  • さいたま市の中学校不登校生徒数:1,336人(前年比262人増)
  • 過去10年で小学校の不登校児童数は4倍以上に増加

これらの数字は、決してお子さんやご家庭だけの問題ではなく、社会全体で取り組むべき課題であることを示しています。不登校は「問題行動」ではなく、お子さんが抱える様々な背景から起こる自然な反応として理解されるようになっています。

さいたま市が取り組む支援体制

さいたま市では2022年4月より「不登校等児童生徒支援センター(通称:Growth)」を設置し、包括的な支援体制を整えています。また、さまざまな民間施設や福祉サービスとの連携により、お子さん一人ひとりに合った支援を提供する環境が充実してきています。

不登校の背景にある発達特性への理解

不登校の背景には、しばしば発達障害や発達特性が関係していることがあります。感覚過敏、コミュニケーションの困難さ、学習への不安など、お子さんが学校環境で感じる困難さが不登校につながるケースも多く見られます。

よく見られる特性:

  • 集団での活動に参加することの難しさ
  • 学習に対する意欲の低下や集中力の維持の困難
  • 友人関係やコミュニケーションへの不安
  • 感覚過敏による環境への適応の困難

これらの特性を持つお子さんにとって、従来の一斉授業や集団活動中心の学校環境は、時として大きなストレスとなることがあります。だからこそ、お子さんの特性に合わせた個別的なアプローチが重要になります。

ロボット・プログラミング・ものづくりが持つ療育的効果

ここで注目したいのが、ロボット・プログラミング・ものづくり活動が持つ特別な教育効果です。これらの活動は、発達特性を持つお子さんにとって多くのメリットをもたらします。

なぜロボット・プログラミングが効果的なのか

1. 視覚的で分かりやすい学習 プログラミングは論理的思考を視覚的に表現でき、抽象的な概念を具体的な動きで確認できます。これは、言語的な説明よりも理解しやすく、達成感を感じやすい特徴があります。

2. 自分のペースで進められる 集団授業とは異なり、個々のペースに合わせて進めることができ、プレッシャーを感じることなく学習に集中できます。

3. 失敗を恐れない環境 プログラムが思った通りに動かなくても、それは「間違い」ではなく「改善点」として捉えられ、試行錯誤を通じて問題解決能力を育みます。

4. 集中力と持続力の向上 興味のある分野での活動は、自然と集中力を高め、長時間の取り組みも可能になります。

ものづくりが育む力

創造性と表現力 自分のアイデアを形にする過程で、創造性と表現力が自然に育まれます。

手先の器用さと認知機能 細かい作業を通じて手先の器用さが向上し、同時に空間認知能力や論理的思考力も発達します。

自己肯定感の向上 「作った」「動いた」「できた」という体験の積み重ねが、お子さんの自信につながります。

FabriCoの包括的支援アプローチ

さいたま市で「学校以外の選択肢」を提供しているFabriCo(ファブリコ)は、このようなロボット・プログラミング・ものづくりの特性を活かした療育を行っている放課後等デイサービス・児童発達支援施設です。

FabriCoの特徴

ものづくりを核とした療育

  • ロボット・プログラミング・ものづくり活動に重点
  • デジタルなものづくりからアナログな工作・裁縫・料理まで幅広い活動
  • お子さんの興味と特性に合わせた個別〜小集団での療育

対話を重視した学び

  • サークル対話や振り返り活動を通じた自己理解の促進
  • 他者への関心と関わり方の育成
  • 自分について考える力の向上

Un-School(学校っぽさを問い直す)理念

  • 学校でできない学びの選択肢を広げる
  • お子さんを中心に置いた居場所づくり
  • 一人ひとりのペースを大切にした療育

施設情報

所在地: 埼玉県さいたま市南区別所5-15-2 アクセス: さいたま新都心駅より徒歩圏内

詳しい情報はFabriCoの公式サイトをご覧ください。

より包括的な支援:相談支援事業所との連携

FabriCoでは、放課後等デイサービス・児童発達支援に加えて、相談支援事業所も運営しています。これにより、より包括的で継続的な支援を提供することが可能です。

相談支援事業所「Un-School 計画 相談支援」の役割

サービス等利用計画の作成 障害福祉サービスを利用するために必要な計画を、お子さんの状況やご家庭の希望を伺いながら一緒に作成します。

制度の分かりにくさを解決 複雑な申請手続きや書類作成を専門スタッフがサポートし、ご家族の負担を軽減します。

客観的な支援の見直し 定期的なモニタリングにより、現在の支援が本当にお子さんに合っているかを客観的に評価し、必要に応じて調整します。

安心できる相談相手 家庭以外の専門的な相談相手として、日頃の悩みや心配事を気軽に話せる環境を提供します。

包括支援のメリット

一貫した支援方針 療育と相談支援が連携することで、一貫した方針のもとでお子さんの成長をサポートできます。

将来を見据えた計画 就学や進路について、長期的な視点で計画を立てることができます。

多方面からのサポート 複数の事業所を利用する場合の連携も含めて、包括的な支援体制を構築できます。

相談支援についての詳細はこちらをご確認ください。

保護者の皆様へ:新しい視点での子育て

不登校は、お子さんにとって新しい可能性を見つけるきっかけにもなり得ます。学校という枠組みにとらわれず、お子さんの興味や特性を活かした学びの場を見つけることで、想像以上の成長を遂げることも少なくありません。

大切にしたい視点

お子さんのペースを尊重 社会のペースではなく、お子さん自身のペースで成長していくことの大切さを認識しましょう。

興味・関心を大切に お子さんが自然と集中できる分野や活動を見つけ、それを伸ばしていくことで自信につながります。

多様な学びの場があることを知る 学校だけが学びの場ではありません。様々な選択肢があることを知り、お子さんに最適な環境を見つけましょう。

専門的なサポートを活用 一人で抱え込まず、専門的な知識と経験を持つ支援者と連携することで、より良い解決策が見つかります。

さいたま市での多様な選択肢

さいたま市には、FabriCoのような専門的な療育施設をはじめ、様々な支援機関があります。教育支援センター、民間のフリースクール、通信制高校など、お子さんの状況に応じて選択できる環境が整っています。

重要なのは、「学校に戻ること」だけを目標にするのではなく、お子さんが自分らしく成長していける場所を見つけることです。ロボット・プログラミング・ものづくりを通じた学びは、そのような場所の一つとして、多くのお子さんにとって有効な選択肢となり得ます。

まとめ:お子さんの可能性を信じて

さいたま市で増加している不登校は、決してお子さんやご家族だけの問題ではありません。社会全体で理解し、支援していく課題として認識が広がっています。

ロボット・プログラミング・ものづくりを通じた療育は、発達特性を持つお子さんにとって特に効果的なアプローチの一つです。これらの活動を通じて、お子さんは自分の強みを発見し、自信を育み、将来への希望を持つことができるかもしれません。

FabriCoのような専門施設と相談支援事業所が連携した包括的なサポート体制により、お子さん一人ひとりに最適な支援を提供することが可能です。

お子さんの可能性は無限大です。 今は困難に感じられる状況も、適切なサポートとお子さんに合った環境があれば、必ず新しい道が開けてきます。一人で悩まず、専門的な支援を活用しながら、お子さんの成長を見守っていきましょう。


この記事は、さいたま市にお住まいで不登校や発達に関する悩みを抱えるご家族に向けて、新しい支援の可能性についてご紹介したものです。個別のご相談については、専門機関への直接のお問い合わせをお勧めします。