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さいたま市で不登校になった時の選択肢:学校以外にも豊富な学びと成長の道があります

2025.07.15

不登校でお悩みの保護者の皆さんへ。お子さんが学校に行けなくなっても、成長と学びの道は決して閉ざされていません。さいたま市には多様な選択肢があり、お子さんに最適な環境を見つけることができます。

はじめに:不登校は決して「終わり」ではありません

お子さんが不登校になると、多くの保護者の方が「この先どうしよう」「将来が心配」と不安を感じられることでしょう。しかし、さいたま市では不登校の子どもたちを支援するための充実した体制が整っており、学校以外にも多くの学びと成長の選択肢があります。

さいたま市の不登校支援の特徴

多層的な支援体制 公的機関から民間団体まで、様々な角度からの支援が用意されています。

個別性の重視 お子さん一人ひとりの状況や特性に応じた柔軟な対応が可能です。

将来への道筋 学校復帰だけでなく、多様な進路選択に向けたサポートがあります。

公的支援機関:安心できる基盤となる選択肢

1. さいたま市教育相談室(市内6箇所)

あいぱれっと教育相談室

  • 所在地:浦和区上木崎4-4-10(子ども家庭総合センター3階)
  • 電話:048-711-5433

岸町教育相談室

  • 所在地:浦和区岸町6-13-15(教育研究所1階)
  • 電話:048-838-8686

美園教育相談室

  • 所在地:緑区美園4-19-1(美園コミュニティセンター3階)
  • 電話:048-711-7215

岩槻教育相談室

  • 所在地:岩槻区本町3-2-5(ワッツ東館4階)
  • 電話:048-790-0227

提供される支援

  • 専門相談員による継続的な相談
  • 教育支援センターでの学習支援
  • 社会的自立を目指した指導

2. 不登校等児童生徒支援センター(Growth)

所在地:見沼区堀崎町48-1(職員研修センター3階) 電話:048-688-1453

特徴

  • ICTを活用したオンライン学習支援
  • 1人1台端末を使用した多様なプログラム
  • オンラインホームルーム・体験学習・授業

対象 さいたま市立学校に在籍し、30日以上継続的に通学できない状態が続く、オンライン学習を希望する児童生徒

3. 学びの多様化学校「いろどり学園」(令和8年4月開校)

概要 文部科学省指定の特別な教育課程を編成する学校で、全国でも先進的な取り組みです。

特徴

  • 市内6箇所のキャンパス
  • 対面・オンライン・メタバースを活用した学習
  • 特別科目「未来工房」での個別学習

対象 さいたま市内在住で、原則年間30日以上学校を欠席している(していた)児童生徒

民間支援機関:多様なアプローチで個性を活かす

フリースクール

さいたま市には多数のフリースクールがあり、それぞれ異なる教育理念と特色を持っています。

主な特徴

  • 子どもの自主性を重視
  • 少人数での個別対応
  • 多様な体験活動
  • 在籍校の出席扱いとなる場合が多い

親の会・支援ネットワーク

ぷらっとほーむ〜さいたま不登校ネットワーク〜 さいたま市を中心に活動する親の会で、以下のような支援を提供しています:

  • 一緒に寄り添って歩む支援
  • 適切な相談先への橋渡し
  • フリースペースの運営
  • カウンセラーや社会福祉士などの専門家との連携

福祉サービス:発達特性に応じた専門的支援

放課後等デイサービス

発達障害や発達特性を持つお子さんに対して、個別性の高い療育支援を提供します。

特徴

  • 個別〜小集団での療育
  • 専門的なプログラム
  • 感覚統合や社会性の向上
  • 将来の自立に向けた支援

FabriCo:ロボット・プログラミング・ものづくり特化型支援

所在地:さいたま市南区別所5-15-2 特徴:ロボット・プログラミング・ものづくりに特化した療育

FabriCoでは、「Un-School(学校っぽさを問い直す)」という理念のもと、お子さんの興味・関心を最大限に活かしたアプローチを提供しています。

FabriCoのアプローチ

  • ものづくりを通じた対話的な学び
  • 自己理解と他者との関わり方の育成
  • 個別のペースに合わせた療育
  • デジタルからアナログまで幅広い活動

向いているお子さん

  • ものづくりに興味がある
  • 視覚的・体験的な学習が得意
  • 自分のペースで学習したい
  • 創造性を発揮したい

詳しくはFabriCoの公式サイトをご覧ください。

児童発達支援

未就学児や基本的な発達支援が必要なお子さんを対象とした専門的なサービスです。

包括的支援:複数のサービスを組み合わせる

相談支援事業所の重要性

お子さんの状況によっては、複数の支援を組み合わせることが最も効果的です。相談支援事業所では、様々な支援機関を調整し、一貫した方針で支援を行います。

相談支援事業所の役割

  • 全体的な支援計画の作成
  • 各支援機関との連携調整
  • 定期的な支援内容の見直し
  • 制度利用のサポート

FabriCoの包括支援

FabriCoでは、療育サービスに加えて相談支援事業所「Un-School 計画 相談支援」も運営しており、教育と療育を一体的にサポートする包括的な支援を提供しています。

包括支援の例

  • いろどり学園 + 放課後等デイサービス
  • 教育支援センター + 個別療育
  • 在籍校での部分登校 + 専門的な療育支援

詳しい相談支援についてはこちらをご確認ください。

学習支援:学力面での不安に対応

オンライン学習

Growth(グロウス) さいたま市が提供するICTを活用したオンライン学習支援で、自宅からでも質の高い学習が可能です。

民間オンライン学習サービス 多数の事業者が不登校の子どもたち向けのオンライン学習プログラムを提供しており、出席扱いとなる場合もあります。

個別指導塾

不登校専門の個別指導 不登校の子どもたちの学習面をサポートする専門的な個別指導塾があります。

特徴

  • お子さんのペースに合わせた学習
  • 心理的サポートも含めた指導
  • 進路相談とアドバイス

進路選択:将来への多様な道筋

高等学校への進学

通信制高校 自分のペースで学習できる通信制高校は、不登校を経験したお子さんにとって有力な選択肢です。

定時制高校 働きながら学ぶことも可能な定時制高校も選択肢の一つです。

全日制高校 適切な支援を受けて学習を継続することで、全日制高校への進学も可能です。

特別な入学制度

不登校生徒等を対象とした特別選抜 埼玉県では、不登校の生徒等を対象とした特別な入学者選抜制度があります。

状況別の選択肢ガイド

学習意欲が高い場合

おすすめの選択肢

  • いろどり学園
  • 教育支援センター
  • オンライン学習(Growth)
  • 学習重視型フリースクール

発達特性がある場合

おすすめの選択肢

  • 放課後等デイサービス(FabriCoなど)
  • 個別支援重視のフリースクール
  • 特別支援教育相談センター

心理的な回復が必要な場合

おすすめの選択肢

  • 教育相談室でのカウンセリング
  • 居場所重視型フリースクール
  • 親の会での情報交換とサポート

創造性を活かしたい場合

おすすめの選択肢

  • FabriCoでのものづくり療育
  • アート系フリースクール
  • 体験活動重視の支援機関

選択のポイント:お子さんに最適な環境を見つける

お子さんの声を聞く

本人の希望を最優先 何より、お子さん自身がどのような環境を望んでいるかを丁寧に聞き取りましょう。

見学・体験の活用 実際に足を運んで、お子さんの反応を確認することが重要です。

段階的なアプローチ

無理をしない いきなり学校的な環境に戻すのではなく、お子さんのペースに合わせた段階的なアプローチを心がけましょう。

複数の選択肢の併用 一つの支援だけでなく、複数の支援を組み合わせることも効果的です。

長期的な視点

将来の目標を見据える 現在の支援だけでなく、将来の進路や自立に向けた道筋も考慮しましょう。

柔軟な変更 お子さんの成長や状況の変化に応じて、支援内容を柔軟に変更していくことも大切です。

保護者の皆さんへのメッセージ

一人で抱え込まない

不登校は決して保護者の方だけの問題ではありません。さいたま市には多くの専門機関や支援者がおり、お子さんとご家族をサポートする体制が整っています。

多様な選択肢があることを知る

学校復帰だけが唯一の道ではありません。お子さんの個性や特性を活かした多様な学びの道があることを知り、希望を持ち続けてください。

専門家との連携

教育関係者、療育の専門家、相談支援専門員など、様々な専門家と連携することで、お子さんにとって最適な支援体制を構築できます。

緊急時の相談窓口

24時間対応

さいたま市子ども電話相談

  • 電話:0120-283-552(通話無料)
  • 対応時間:24時間365日

平日対応

総合教育相談室

  • 電話:048-688-1453
  • 時間:平日9時〜17時

まとめ:お子さんの未来は明るい

さいたま市には、不登校のお子さんとその家族を支援するための充実した選択肢があります。公的機関から民間支援団体、福祉サービスまで、お子さんの状況や特性に応じて最適な環境を見つけることができます。

重要なポイント

  • 多様な選択肢があること:学校以外にも豊富な学びと成長の道がある
  • 個別性の重視:お子さん一人ひとりに合った支援を見つけられる
  • 専門的なサポート:FabriCoのような特化型支援も活用できる
  • 包括的な支援:複数のサービスを組み合わせて効果的な支援が可能
  • 将来への希望:適切な支援により、多様な進路選択が可能

お子さんが不登校になったことで、逆に新しい可能性や才能を発見できる場合もあります。焦らず、お子さんのペースに合わせて、最適な支援環境を見つけていきましょう。

お子さんの未来は必ず明るいものになります。 一人で悩まず、さいたま市の豊富な支援資源を活用して、お子さんが自分らしく成長できる道を一緒に歩んでいきましょう。


この記事は、さいたま市で不登校について悩まれているご家族に向けて、利用可能な支援選択肢をまとめたものです。個別のご相談については、各専門機関への直接のお問い合わせをお勧めします。