結論:さいたま市中央区(与野・新都心エリア)には、運動療育・SSTを中心とした施設、グループ活動と個別支援を組み合わせた施設、専門スタッフによる個別支援型施設、ITやものづくりを療育の軸に据えた施設など、支援方針の異なる放課後等デイサービスが複数あります。施設を選ぶ際は「どんな力を育てたいか」「集団と個別どちらが子どもに合うか」「送迎範囲は対応しているか」の3点を確認することが重要です。利用には受給者証が必要で、費用の自己負担は世帯の住民税課税状況に応じた月額上限内に収まります。まずは気になる施設に見学を申し込み、子どもの様子を実際に確認することをおすすめします。
さいたま市中央区(与野・新都心エリア)で放課後等デイサービスを探すと、複数の施設が見つかります。しかし、施設名や所在地だけでは「どこが自分の子どもに合うか」を判断するのは難しいのが実情です。放課後等デイサービスは制度上の「預かり」ではなく、子どもの特性に応じた療育・支援を提供する場です。施設ごとに支援の軸が大きく異なるため、子どもの特性や保護者の希望と照らし合わせた比較が選択の出発点になります。この記事では、エリア内の主な施設の特徴を整理したうえで、FabriCoのものづくり療育の具体的な内容も詳しく紹介します。
放課後等デイサービスを選ぶ前に知っておきたいこと
受給者証と利用者負担の仕組み
放課後等デイサービスを利用するには、市区町村が発行する「障害児通所受給者証」が必要です。受給者証の取得には、相談支援事業所が作成する「障害児支援利用計画」が原則として必要になります(セルフプランという方法もあります)。放課後等デイサービスを利用するには相談支援事業所が作成する計画が原則必要です
利用者の自己負担は原則1割で、世帯の住民税課税状況に応じた月額上限が適用されます。上限額は大きく3区分に分かれており、非課税世帯は0円、一般世帯(住民税課税額が28万円未満)は月額4,600円、それ以上の課税世帯は月額37,200円が上限となります(制度の詳細・区分の条件は自治体や情報源によって表記が異なる場合があるため、さいたま市の窓口でご確認ください)。上限を超えた分は公費で賄われるため、利用日数が多くても自己負担が青天井になることはありません。
施設選びで確認したい3つの視点
施設を比較する際に特に重要なのは、次の3点です。
- 支援方針・プログラムの内容:運動療育・SST(ソーシャルスキルトレーニング)、グループ活動、個別支援、ITやものづくりなど、施設によって療育の軸が異なります。「子どもにどんな力を育てたいか」を起点に考えると絞り込みやすくなります。
- 集団か個別か:集団活動が得意な子どもと、集団が苦手で個別対応を必要とする子どもでは、向いている施設が変わります。施設によっては個別療育のコマを設けているところもあります。
- 送迎範囲と営業時間:学校からの送迎に対応しているか、自宅への送迎範囲はどこまでかを事前に確認しておくことが重要です。
さいたま市中央区エリアの主な放課後等デイサービス

以下に、エリア内の主な施設の特徴を支援方針の違いで整理します。各施設の空き状況や最新の受付状況は変動するため、必ず各施設に直接お問い合わせください。
| 施設名 | 所在地・アクセス | 支援の軸 | 対象年齢 | 特徴的なプログラム |
|---|---|---|---|---|
| ハッピーテラス 与野教室 | 与野駅徒歩3分 | 運動療育・SST・多職種支援 | 未就学児〜高校生 | DCD対応運動療育、プロジェクションマッピング「トレキング」、リトミック |
| ハッピーテラス 与野本町教室 | 与野本町駅エリア | 多職種チームによるフルカスタマイズ療育 | 未就学児〜高校生 | 運動療育・SST・微細活動、個別プラン作成 |
| ウィズ・ユー 与野 | さいたま市中央区下落合 | グループ活動と個別支援の組み合わせ | 未就学児〜高校生 | ゲーム・音楽・運動のグループプログラム、送迎あり |
| りっと与野(旧:まはろさいたま与野) | さいたま市中央区下落合(2026年3月移転) | 専門スタッフによる個別支援 | 小学生〜高校生 | 個性に合わせた丁寧なサポート、土日祝・長期休暇対応 |
| FabriCo | さいたま市浦和区上木崎(与野・新都心エリアへ送迎対応) | ITとものづくりを軸にした療育 | 小学生〜中学生 | 3Dプリンター・Scratch・KOOV・LEGO、個別療育コマあり、学習支援(デキタス) |
運動療育・SSTを中心に据えた施設(ハッピーテラス与野・与野本町)
ハッピーテラス与野教室は与野駅から徒歩3分の立地で、児童発達支援と放課後等デイサービスの多機能型事業所です。理学療法士やこども心理カウンセラー、SST(認知行動療法)リーダー研修修了者が在籍し、リトミック・運動療育・SST・中高生向け講座など多様なプログラムを提供しています。発達性協調運動障害(DCD)に対応した運動療育プログラムや、プロジェクションマッピングを使った運動療育ゲーム「トレキング」を導入している点も特徴です。さいたま市内の各教室は「発達障害サポーターズスクール」の認証を受けており、資格保有スタッフが複数在籍しています。
与野本町教室は、理学療法士・保育士・社会福祉士などの専門資格を持つスタッフがチームで支援にあたり、運動療育・SST・微細活動などをお子さまの特性に合わせてフルカスタマイズする方針を掲げています。「ひとつとして同じ療育プランはない」という姿勢で、子どもの主体性と自己肯定感を育む支援を行っています。
運動面の課題や社会的スキルの向上を重視したい場合、専門資格を持つスタッフによる多職種支援を求める場合に検討しやすい施設です。
グループ活動と個別支援を組み合わせた施設(ウィズ・ユー与野)
ウィズ・ユー与野は2022年4月に開設した多機能型事業所で、さいたま市中央区下落合に所在します。ゲーム・音楽・運動などのグループプログラムを通じて集団生活のルールや人との関わり方を学ぶことを目標としており、厳しい指導ではなく子どもが主役となって自発的に活動するスタイルを重視しています。園・学校・自宅への送迎にも対応しています。全国展開のウィズ・ユーネットワークから情報を共有し、愛着障害の研究者との連携も行っているとのことです。グループ活動を通じた社会性の育成を重視したい場合に選択肢になります。
専門スタッフによる個別支援型施設(りっと与野)
りっと与野(旧:まはろさいたま与野)は、2026年3月に移転・屋号変更した放課後等デイサービス単独の事業所です。障害児の療育に特化した専門スタッフが一人ひとりの個性に合わせて丁寧にサポートすることを方針としています。平日の放課後だけでなく、土日祝・長期休暇にも対応した営業時間を設けており、送迎エリアはさいたま市中央区・桜区・大宮区の一部・浦和区の一部・南区の一部をカバーしています。なお、2026年3月の移転後の現在の所在地・営業状況は直接施設にご確認ください。
ITとものづくりを軸にした療育施設(FabriCo)
FabriCoは「ものづくり(Fabrication)」をテーマに据えた放課後等デイサービスで、さいたま市浦和区上木崎に所在します。与野・新都心エリアへの送迎(片道20分圏内)にも対応しており、さいたま市中央区在住の方も利用可能です。2022年10月に開所し、2023年4月より全コマ制運営に移行。現在は児童発達支援と放課後等デイサービスの両方を提供しています。
FabriCoのものづくり療育:具体的な内容と対象となる子ども
使用ツールと制作活動の実際
FabriCoが療育に使用するツールは、LEGO、Scratch(ビジュアルプログラミング)、KOOV(ロボット・プログラミング教材)、3Dプリンターなど、デジタルと物理的なものづくりを組み合わせた構成です。3Dプリンターを使った制作活動では、釣り竿やかごなど実用的な作品を制作した実績があります。
「自分のアイデアを形にする」という体験を繰り返すことで、自己肯定感とコミュニケーション力を育てることを目指しています。14年間のものづくり教育の実績を持つ運営体制のもと、子どもが「できた」という感覚を積み重ねられる環境を整えています。
著者の勝村航太氏は、埼玉大学STEM教育研究センターで2011年から2020年まで研究員を務め、2016年から2020年は事務局長を兼任。インド・スリランカ・タイでSTEM教育カリキュラムの開発や教員研修に携わった経験を持ちます。こうした専門的な背景が、FabriCoのカリキュラム設計の基盤になっています。
集団が苦手な子どもへの個別療育コマと学習支援
FabriCoでは、集団活動が苦手な子どもに対応するため、個別療育のコマを設定しています。グループ活動への参加が難しい段階でも、個別の枠から始めて徐々に環境に慣れていくことができます。
また、療育と並行してWebシステム「デキタス」を使った学習支援も実施しています。学校の授業についていくことへの不安がある子どもや、不登校傾向のある子どもにとって、療育と学習を同じ場所で継続できる点は実際的なメリットです。
対象年齢・送迎範囲・利用開始までの流れ
対象は小学生〜中学生で、発達に不安のある子ども・不登校傾向の子どもの保護者を主な対象としています。送迎は片道20分圏内まで対応しており、さいたま市中央区・浦和区エリアが送迎範囲に含まれます。
利用料金は受給者証の負担上限月額に準じます。受給者証をまだ取得していない場合は、相談支援事業所への相談から始めるのが一般的な流れです。さいたま市浦和区エリアの相談支援事業所の選び方
FabriCoの療育内容を実際に見てみませんか
3Dプリンターやプログラミングを使った療育の様子は、見学でご確認いただけます。さいたま市中央区・浦和区エリアへの送迎も対応しています。受給者証の手続きについてもお気軽にご相談ください。
施設見学・問い合わせ前に確認しておきたいこと
見学時に聞いておきたい質問リスト
見学の際には、パンフレットやウェブサイトだけでは分からない情報を直接確認することが重要です。以下の点を事前にリストアップしておくと、施設間の比較がしやすくなります。
- 現在の空き状況と、利用開始までの目安期間
- 個別支援計画はどのように作成されるか(誰が、どのくらいの頻度で見直すか)
- 集団活動と個別対応の割合、子どもの状態に応じた柔軟な対応が可能か
- 送迎の対応エリアと時間帯(学校からの送迎か、自宅からか)
- 保護者へのフィードバックの方法と頻度(連絡帳・面談・アプリ等)
- 受給者証の取得前でも相談・見学が可能か
相談支援事業所を活用して施設選びをスムーズにする方法
放課後等デイサービスの利用には受給者証が必要で、その取得には相談支援事業所のサポートを受けることができます。相談支援は保護者の自己負担なしで利用できる公的サービスです。相談支援専門員は、子どもの特性や家庭の状況を踏まえて複数の施設を紹介したり、利用計画の作成を支援したりする役割を担います。放課後等デイサービスを利用するには相談支援事業所が作成する計画が原則必要です施設選びに迷っている段階でも、まず相談支援事業所に連絡することで、選択肢の整理がしやすくなります。
さいたま市では、区ごとに相談支援事業所が複数あります。どこに相談すればよいか分からない場合は、区の福祉課や障害者支援課に問い合わせると案内を受けられます。
よくある質問
さいたま市中央区の放課後等デイサービスは受給者証なしで見学できますか?
多くの施設では、受給者証の取得前でも見学・相談を受け付けています。まずは気になる施設に直接問い合わせてみてください。受給者証の取得手続きについても、施設や相談支援事業所が案内してくれます。
放課後等デイサービスの費用はどのくらいかかりますか?
利用者の自己負担は原則1割で、世帯の住民税課税状況に応じた月額上限が適用されます。非課税世帯は0円、一般世帯(住民税課税額が28万円未満)は月額4,600円、それ以上の課税世帯は月額37,200円が上限の目安です。詳細はさいたま市の窓口または各施設にご確認ください。
集団活動が苦手な子どもでも放課後等デイサービスを利用できますか?
施設によって対応が異なります。FabriCoのように個別療育のコマを設けている施設もあり、集団が苦手な段階から個別の枠で始めることができます。見学時に「個別対応の枠があるか」を確認することをおすすめします。
さいたま市中央区エリアへの送迎に対応している施設はありますか?
ウィズ・ユー与野やりっと与野は中央区エリアへの送迎に対応しています。FabriCoは浦和区上木崎に所在しますが、片道20分圏内の送迎に対応しており、中央区エリアも範囲に含まれます。各施設の送迎範囲は変動する場合があるため、直接確認してください。
放課後等デイサービスと児童発達支援の違いは何ですか?
放課後等デイサービスは主に小学生〜高校生(就学児)を対象とした支援です。児童発達支援は未就学児(0歳〜就学前)を対象としています。両方を提供する「多機能型事業所」もあります。
お子さまに合う施設を一緒に考えましょう
放課後等デイサービス選びに迷ったら、まずは見学から始めるのが一番です。FabriCoでは随時見学を受け付けています。受給者証の手続きについてもお気軽にご相談ください。