保育所等訪問支援を断られた理由と対処法
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結論:保育所等訪問支援が断られる場面は主に3つあります。①受給者証の未取得・支給量不足など行政手続き上の問題、②訪問先の学校・保育所側が受け入れに消極的なケース、③事業所側の定員・対応エリア・専門性の問題です。原因によって対処法がまったく異なるため、まず「どの段階で断られたか」を確認することが先決です。それぞれの原因に対応する相談先と手順を把握しておくと、次の行動を選びやすくなります。
保育所等訪問支援を申し込んだのに「利用できない」と言われた場合、その理由は一つではありません。行政の手続き段階で止まっているのか、訪問先の学校や保育所が受け入れを渋っているのか、それとも事業所が見つからないのか——原因の場所によって、次に取るべき行動はまったく変わります。まず「どの段階で断られたか」を整理することが、解決への最短ルートです。

「断られた」はどの段階で起きているか
保育所等訪問支援は、障害のある子どもが通う保育所・幼稚園・学校などに専門の支援員が訪問し、集団生活への適応を支援する障害福祉サービスです(さいたま市公式・児童福祉法に基づく障害児通所支援について)。利用するには受給者証が必要で、支援員が訪問先で子どもの様子を観察しながら、環境調整や関わり方についての助言を行います。
「断られた」という状況は、大きく3つの層に分けて考えると整理しやすくなります。
- 行政手続き層:受給者証がない、または支給量(訪問回数)が不足している
- 訪問先施設層:学校・保育所・幼稚園が受け入れに消極的または拒否している
- 事業所層:保育所等訪問支援を提供する事業所が定員満了・エリア外・専門性の不一致などで対応できない
自分がどの層で止まっているかを確認することが、最初のステップです。
行政手続きの段階:受給者証がない・支給量が足りない
保育所等訪問支援は、受給者証に「保育所等訪問支援」の支給量(月○回)が記載されていなければ利用できません。放課後等デイサービスの受給者証を持っていても、保育所等訪問支援の支給量が別途記載されていない場合は利用不可です。
「事業所に問い合わせたら断られた」という場合、実は受給者証の支給量が0回になっていたり、そもそも保育所等訪問支援の申請をしていなかったりするケースがあります。まず手元の受給者証を確認してみてください。
訪問先施設の段階:学校・保育所が受け入れを断るケース
受給者証があり事業所も決まっているのに「学校側が受け入れてくれない」という状況も起こりえます。保育所等訪問支援は支援員が訪問先に入って活動するサービスであるため、訪問先施設の協力が実質的に必要です。学校や保育所が「外部の人が入ることへの懸念」「担任や園の負担感」「制度への不理解」などを理由に消極的になるケースがあります。
事業所の段階:定員・エリア・専門性の問題
保育所等訪問支援を提供している事業所は、放課後等デイサービスに比べて数が少ない地域もあります。定員が埋まっている、訪問先の学校が対応エリア外、子どもの特性に対応できる専門職がいないといった理由で断られることがあります。この場合は事業所を変えることが解決策になります。
行政手続きが原因の場合の対処法
受給者証を持っていない場合:まず区の障害福祉担当窓口へ
受給者証がない場合は、お住まいの区の障害福祉担当窓口(さいたま市であれば各区役所の障害福祉課)に相談することが出発点です。申請には医師の意見書や診断書が必要になる場合がありますが、診断名がなくても「発達に心配がある」という状態で申請できるケースもあります。窓口で「保育所等訪問支援を利用したい」と明確に伝えることが重要です。
申請から受給者証の交付まで一定の時間がかかるため、早めに動くことをおすすめします。相談支援事業所に依頼すると、申請書類の作成や窓口との調整をサポートしてもらえます。
支給量が0回または少ない場合:支給量の変更申請と相談支援事業所の役割
受給者証はあるが保育所等訪問支援の支給量が少ない(または0回)という場合は、支給量の変更申請が必要です。変更申請は区の障害福祉担当窓口で行います。
このとき、相談支援事業所が作成する「サービス等利用計画」に保育所等訪問支援が盛り込まれていることが重要です。計画に記載がなければ支給量が認められにくいため、相談支援専門員に「保育所等訪問支援を利用したい理由」を具体的に伝え、計画の見直しを依頼してください。
訪問先施設が受け入れを断る場合の対処法
なぜ施設側が断ることがあるのか
学校や保育所が保育所等訪問支援の受け入れに消極的になる背景には、いくつかの要因があります。制度への理解が十分でない、外部の支援員が授業中や保育中に入ることへの戸惑い、担任や保育士の負担感などが挙げられます。
制度上、訪問先施設に受け入れを義務づける明確な規定があるわけではないため、施設側の理解と協力を得ることが現実的に必要になります。「断られた」という状況でも、説明の仕方や調整の仕方次第で変わることがあります。
施設との調整を進めるための相談ルート
訪問先施設が受け入れに消極的な場合、保護者が単独で交渉するよりも、相談支援事業所や事業所の支援員を通じて調整を進める方が効果的です。具体的には以下のルートが考えられます。
- 相談支援事業所を通じた調整:相談支援専門員が学校や保育所と連絡を取り、制度の説明や訪問の目的を伝える役割を担えます
- 区の障害福祉担当窓口への相談:行政から施設への働きかけを求めることができる場合があります
- 担任・管理職への直接説明:事業所の支援員が学校の担任や特別支援コーディネーターに制度を説明し、訪問の具体的なイメージを共有することで理解が得られやすくなります
「支援員が授業を邪魔するのでは」という懸念を持つ施設も多いため、訪問の頻度・時間帯・活動内容を事前に丁寧に説明することが、受け入れへの第一歩になります。
事業所が見つからない・断られた場合の対処法
事業所を探す方法:WAM NETと相談支援事業所の活用
保育所等訪問支援を提供している事業所は、WAM NET(独立行政法人福祉医療機構が運営する福祉・保健・医療の情報サイト)で検索できます。都道府県・市区町村・サービス種別を絞り込んで検索することで、対象地域の事業所一覧を確認できます。WAM NETを使った事業所の探し方
ただし、WAM NETの情報は最新でない場合もあるため、事業所に直接問い合わせて空き状況や対応エリアを確認することが必要です。相談支援事業所に「保育所等訪問支援を提供している事業所を紹介してほしい」と依頼する方法も有効です。相談支援専門員は地域の事業所情報を把握していることが多く、空き状況の確認や調整を代わりに行ってもらえる場合があります。
さいたま市内で保育所等訪問支援を提供している事業所の例
さいたま市内では、以下の事業所が保育所等訪問支援を提供しています(各事業所の公式情報をもとに整理)。
| 事業所名 | 所在地・アクセス | 特色 |
|---|---|---|
| さいたま市さくら草学園 | 浦和区駒場1-28-10(TEL: 048-886-5214) | 保育所等訪問支援・児童発達支援・相談支援を一体的に提供。保育所等訪問支援は定員なし。 |
| さいたま市総合療育センター ひまわり学園 | さいたま市(さいたま市公式サイト参照) | 多職種チームによる支援。重度障害で外出困難な場合の居宅訪問型支援も実施。 |
| LITALICOジュニア 与野教室 | さいたま市(与野エリア) | 個別アセスメントに基づく支援計画と保育所等訪問支援を提供。 |
| FabriCo(ファブリコ) | 浦和区上木崎1-7-1 近代模型ビル2・3階(与野駅徒歩7分、さいたま新都心駅徒歩8分) | 2025年11月から保育所等訪問支援を開始。さいたま市内全域(浦和区・大宮区・中央区・南区・西区・北区・緑区・桜区・岩槻区・見沼区)への訪問に対応。放課後等デイサービス・児童発達支援との併用も可能。 |
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FabriCoは2022年10月に開所し、ものづくり・IT教育を通じた療育を14年間提供してきた実績を持つ事業所です(FabriCo公式ブログ)。3Dプリンターやプログラミングを活用した療育と保育所等訪問支援を組み合わせることで、学校での集団生活と放課後の支援を連続して考えることができます。
さいたま市内全域で保育所等訪問支援の相談を受け付けています
FabriCoは2025年11月から保育所等訪問支援を開始し、さいたま市内全域(浦和区・大宮区・中央区・南区ほか)への訪問に対応しています。放課後等デイサービスとの併用相談も可能です。事業所探しに行き詰まっている場合は、まずお気軽にお問い合わせください。
それでも難しい場合:放課後等デイサービスとの組み合わせという選択肢
保育所等訪問支援と放課後等デイサービスの役割の違い
保育所等訪問支援の利用が当面難しい場合でも、放課後等デイサービスを先行・並行して利用することで、子どもへの支援を継続できます。
両者の役割は根本的に異なります。放課後等デイサービスは子どもが事業所に通って療育・支援を受けるサービスで、保育所等訪問支援は支援員が子どもの通う学校や保育所に出向いて環境を整えるサービスです(FabriCo公式・フリースクールと障害福祉サービスの違い)。どちらも児童福祉法に基づく障害福祉サービスで、受給者証が必要です。放課後等デイサービスと保育所等訪問支援の役割の違い
「学校での困りごとを直接解決したい」という場合は保育所等訪問支援が適していますが、「まず子どもが安心できる場所を確保したい」「放課後の居場所と療育を同時に確保したい」という場合は放課後等デイサービスから始める選択肢もあります。
両方を同時に利用する場合の手続きの流れ
受給者証に両方のサービスの支給量が記載されていれば、放課後等デイサービスと保育所等訪問支援を同時に利用できます。不登校の子どもが学校復帰を目指す際に、放課後等デイサービスで自己肯定感を育てながら、保育所等訪問支援で学校側の環境を整えるという組み合わせは、支援の幅を広げる現実的な方法の一つです。不登校の子どもへの保育所等訪問支援と放課後等デイサービスの組み合わせ方
手続きとしては、相談支援事業所に「両方のサービスを利用したい」と伝え、サービス等利用計画に両方を盛り込んでもらったうえで、区の障害福祉担当窓口に申請します。すでに放課後等デイサービスの受給者証を持っている場合は、保育所等訪問支援の支給量を追加する変更申請を行います。
保育所等訪問支援の対象施設は保育所・幼稚園だけでなく、小学校・中学校・高等学校も含まれます。中学生でも受給者証があれば利用できるため、学齢期の子どもを持つ保護者も選択肢として検討できます。保育所等訪問支援は中学校でも利用できる
よくある質問
受給者証がなくても保育所等訪問支援を利用できますか?
利用できません。保育所等訪問支援は受給者証に支給量が記載されていることが必要です。まずお住まいの区の障害福祉担当窓口に相談し、申請手続きを進めてください。
学校が受け入れを断った場合、どこに相談すればよいですか?
相談支援事業所または区の障害福祉担当窓口に相談するのが現実的です。相談支援専門員が学校との調整を担ってくれる場合があります。事業所の支援員が学校の担任や特別支援コーディネーターに制度を説明することも有効です。
保育所等訪問支援の事業所が見つからない場合はどうすればよいですか?
WAM NETで地域の事業所を検索するか、相談支援事業所に紹介を依頼してください。複数の事業所に問い合わせることも必要です。さいたま市内であれば、さくら草学園・ひまわり学園・LITALICOジュニア・FabriCoなど複数の事業所が保育所等訪問支援を提供しています。
放課後等デイサービスの受給者証があれば、保育所等訪問支援もすぐ使えますか?
放課後等デイサービスの受給者証があっても、保育所等訪問支援の支給量が別途記載されていなければ利用できません。区の障害福祉担当窓口で支給量の変更申請が必要です。相談支援事業所に依頼してサービス等利用計画に盛り込んでもらうことが手続きをスムーズにします。
保育所等訪問支援が難しい場合、他にどんな選択肢がありますか?
放課後等デイサービスを先行・並行して利用する方法があります。子どもが事業所で安心できる場所を確保しながら、保育所等訪問支援の申請・調整を並行して進めることができます。両方のサービスを同時に利用することも、受給者証に支給量が記載されていれば可能です。
参考・出典
- さいたま市公式 児童福祉法に基づく障害児通所支援について:保育所等訪問支援の対象者要件(障害のある児童・受給者証が必要)を示す制度的根拠として使用
- さいたま市公式 総合療育センターひまわり学園ページ:保育所等訪問支援の目的・内容(集団生活への適応支援)を示し、制度の前提を読者に伝えるために使用
- さいたま市社会福祉事業団公式:さくら草学園(浦和区)が保育所等訪問支援を提供していることの根拠として使用(所在地・電話番号・定員情報を含む)
- さいたま市公式サイト:さいたま市総合療育センターひまわり学園が保育所等訪問支援を提供していることの根拠として使用
- FabriCo公式サイト内記事:FabriCoが2025年11月から保育所等訪問支援を開始したことの根拠として使用
- FabriCo公式ブログ:FabriCoがさいたま市内全域(10区)を対象としていること、与野駅・さいたま新都心駅からのアクセス情報の根拠として使用
- FabriCo公式(フリースクールと障害福祉サービスの違い):放課後等デイサービスが児童福祉法に基づく障害児向けサービスであり受給者証が必要なこと、保育所等訪問支援との制度的な違いを示す根拠として使用
- LITALICOジュニア公式 保育所等訪問支援事業ページ:LITALICOジュニア与野教室が保育所等訪問支援を提供していることの根拠として使用
- FabriCo公式ブログ:FabriCoの事業内容・保育所等訪問支援の開始時期の補足根拠として使用
次の一歩:相談支援事業所またはFabriCoへ
保育所等訪問支援で断られた場合、まず相談支援事業所または区の障害福祉担当窓口に「どの段階で止まっているか」を相談することが解決への近道です。さいたま市内であれば、FabriCoへの問い合わせ・見学から始めることもできます。放課後等デイサービスとの組み合わせも含めて、お子さんに合った支援の形を一緒に考えます。