結論:児童発達支援を利用するには、①市区町村の障害福祉課または相談支援事業所への相談、②通所受給者証の申請、③障害児支援利用計画の作成、④支給決定・受給者証の交付、⑤事業所との契約・利用開始、という流れが基本です。相談支援事業所への依頼は市区町村が費用を負担するため、保護者の自己負担はかかりません。さいたま市は政令指定都市として10区すべてに障害福祉課が設置されており、居住区の窓口から手続きを始めることができます。手続きに不安がある場合は、早めに相談支援事業所に連絡することが、子どもに合った支援先を見つける近道になります。
「児童発達支援を使いたいけれど、どこに相談すればよいかわからない」「申請の手順が複雑そうで、何から始めればよいか迷っている」という保護者の方は少なくありません。児童発達支援の利用開始までには複数のステップがありますが、流れを把握しておけば一つひとつ進めることができます。また、相談支援事業所を活用すれば、手続きの調整を任せながら、保護者の自己負担なしでサポートを受けることができます。
児童発達支援を利用するまでの基本的な流れ
児童発達支援を利用するには、受給者証(通所受給者証)の取得が必要です。以下の5つのステップが基本的な流れになります。

STEP1:市区町村の窓口または相談支援事業所に相談する
まず、お住まいの市区町村の障害福祉課、または相談支援事業所に相談します。「診断がまだついていない」「どのサービスが合っているかわからない」という段階でも相談できます。相談支援事業所は、「どのサービスを選べばよいか」「申請の順番がわからない」といった疑問に対応し、複数の事業所や機関との調整も代行してくれます。
相談先が決まったら、子どもの状況(発達の様子、困りごと、希望するサービスなど)を伝えます。この段階で、利用したい事業所の見学を並行して進めておくとスムーズです。
STEP2:通所受給者証の申請
市区町村の障害福祉課に通所受給者証の申請を行います。申請に必要な書類は市区町村によって異なります。さいたま市での最新の申請要件は、居住区の障害福祉課または公式サイトでご確認ください。
申請後、市区町村による調査(面談や聞き取り)が行われ、支給の可否や利用日数(支給量)が審査されます。
STEP3:障害児支援利用計画の作成(相談支援事業所またはセルフプラン)
受給者証の申請と並行して、「障害児支援利用計画」の作成が必要です。この計画は、子どもの状況や目標をもとに、どのサービスをどのように組み合わせて利用するかを整理したものです。
計画の作成方法は2つあります。
- 相談支援事業所に依頼する:相談支援専門員が子どもの状況を聞き取り、計画案を作成します。費用は市区町村が負担するため、保護者の自己負担はありません。
- セルフプラン:保護者自身が計画を作成・提出する方法です。制度上認められており、費用面では相談支援事業所への依頼と差はありません。ただし、計画の書き方や必要事項の把握など、保護者側の負担が大きくなります。
さいたま市でのセルフプランの手順と注意点も参考にしてください。
STEP4:支給決定・受給者証の交付
市区町村が計画案や調査結果をもとに支給決定を行い、通所受給者証が交付されます。受給者証には、利用できるサービスの種類と支給量(月あたりの利用日数)が記載されています。
STEP5:児童発達支援事業所との契約・利用開始
受給者証を持って、利用したい児童発達支援事業所と契約を結びます。契約後、実際の支援が始まります。利用料は原則として1割負担ですが、世帯の所得に応じた上限額が設定されており、上限を超える分は支払いが不要です。詳細な負担額・上限額は市区町村や世帯所得によって異なるため、申請時に窓口でご確認ください。
相談支援事業所に依頼するメリットと費用の仕組み
相談支援事業所への依頼は自己負担ゼロ
相談支援事業所への依頼にかかる費用は、市区町村が負担します。保護者が相談支援事業所に計画作成を依頼しても、自己負担は発生しません。「相談支援事業所に頼むとお金がかかるのでは」と思っている方もいますが、制度上、費用の心配なく利用できます。
まず相談だけでも大丈夫です
こども相談支援 Un-School計画では、児童発達支援の利用を検討している段階からの相談を受け付けています。さいたま市浦和区を拠点に、浦和・与野・大宮・さいたま新都心エリアの地域資源に精通した相談支援専門員が対応します。相談は無料です。
計画作成だけでなく定期的なモニタリングも担う
相談支援事業所の役割は、計画を一度作って終わりではありません。支援が始まった後も、定期的なモニタリング(計画の見直し)を行います。子どもの成長や状況の変化に合わせて計画を更新し、必要に応じてサービスの内容や事業所を見直す提案も行います。継続的に関わってもらえる点が、相談支援事業所を活用する大きなメリットです。
セルフプランとの実質的な違い
セルフプランは制度上認められた選択肢ですが、計画の作成・更新・モニタリングをすべて保護者が担う必要があります。相談支援事業所への依頼と費用面での差はないため、手続きや計画作成に不安がある場合は相談支援事業所への依頼を検討するとよいでしょう。
さいたま市内では、福祉サービスの利用希望者数に対して相談支援事業所の数が十分でないという課題があります。公開されている情報によると、2023年度の新規相談件数は浦和区・大宮区・見沼区の3区だけで239件にのぼっており、在宅中心の生活にある方に関する相談が6割以上を占めています。こうした需要の高さを背景に、相談支援事業所に依頼したくても受け入れてもらえず、やむを得ずセルフプランを選ぶ家庭が増えているという実態があります。早めに相談支援事業所に連絡することが、スムーズな利用開始につながります。
さいたま市近隣での申請先と相談窓口
さいたま市は10区すべてに障害福祉課が設置されている
さいたま市は政令指定都市であり、西区・北区・大宮区・見沼区・中央区・桜区・浦和区・南区・緑区・岩槻区の10区すべてに障害福祉課が設置されています。通所受給者証の申請は、お住まいの区の障害福祉課で行うことができます。窓口が身近にある点は、さいたま市在住の保護者にとって利便性の高い環境です。
障害者生活支援センターとの役割の違い
さいたま市には、各区に「障害者生活支援センター」が設置されており、障害のある方やご家族からの相談を受け付けています。計画相談支援(サービス利用計画案の作成)も行っており、相談支援事業所の一形態として機能しています。
行政の障害福祉課は申請・審査・支給決定を担い、相談支援事業所(障害者生活支援センターを含む)は計画作成・調整・モニタリングを担うという役割分担があります。相談支援の使い方と費用の仕組みについて詳しくはこちら
相談支援事業所が不足している現状とセルフプランが増えている背景
前述のとおり、さいたま市内では相談支援事業所の不足が課題となっており、利用を検討し始めた段階で早めに複数の相談支援事業所に問い合わせることをおすすめします。
支援現場を知る相談支援事業所に相談するという選択肢
相談支援事業所を選ぶ際、「計画を作ってくれるだけ」の事業所と、「支援の現場を知ったうえで計画を作れる」事業所では、提案できる内容に違いが出ることがあります。
療育現場を運営する相談支援専門員が計画を作成
さいたま市浦和区を拠点とする「こども相談支援 Un-School計画」では、相談支援専門員自身がFabriCoの療育現場を運営しています。相談業務と支援現場の両方を知る立場から計画を作成できるため、「この子にはどんな支援が実際に合うか」という現場感覚を持った提案が可能です。
学校以外の選択肢(フリースクール等)も含めた計画提案
こども相談支援 Un-School計画の特徴のひとつは、「学校以外の選択肢を作る」という視点を持った計画提案です。フリースクール(いろどり学園等)の利用を検討している家庭への相談対応実績があり、既存の枠にとらわれず、子どもに合った学び場を含めた支援計画を提案しています。
不登校や学校への適応に課題がある子どもの場合、児童発達支援と学校外の学び場を組み合わせた支援を検討したい保護者にとって、こうした視点を持つ相談支援事業所への相談は有効な選択肢になります。二学期の不登校と福祉サービスの関係についてはこちら
さいたま新都心・浦和・与野・大宮エリアの地域資源への橋渡し
こども相談支援 Un-School計画は、さいたま新都心・浦和・与野・大宮エリアの地域資源に精通しており、地域の児童発達支援事業所やフリースクール等への橋渡しも行っています。「どの事業所が子どもに合っているかわからない」という段階から相談でき、地域の選択肢を一緒に整理することができます。
相談支援事業所への依頼は自己負担なしで利用できます。利用を検討している段階からの相談を受け付けていますので、まず問い合わせてみることから始めてみてください。詳細はこども相談支援 Un-School計画の公式サイトでご確認ください(営業時間:月曜日 10:00〜17:00)。
よくある質問
診断書がなくても児童発達支援を利用できますか?
市区町村によって異なりますが、診断書がなくても医師の意見書や発達検査の結果などで申請できる場合があります。まず居住区の障害福祉課または相談支援事業所に相談し、必要書類を確認することをおすすめします。
受給者証の申請からサービス利用開始まで、どのくらいの期間がかかりますか?
申請から支給決定・受給者証交付までの期間は、市区町村や状況によって大きく異なります。詳細はお住まいの区の障害福祉課にご確認ください。利用を検討し始めたら早めに相談・申請を進めることをおすすめします。
相談支援事業所への依頼にお金はかかりますか?
かかりません。相談支援事業所への依頼にかかる費用は市区町村が負担するため、保護者の自己負担はゼロです。セルフプランと費用面での差はありません。
セルフプランと相談支援事業所への依頼、どちらを選べばよいですか?
費用面での差はありませんが、相談支援事業所に依頼すると計画作成・調整・定期的なモニタリングをすべて任せることができます。手続きや計画作成に不安がある場合は相談支援事業所への依頼が安心です。ただしさいたま市では事業所が不足している状況もあるため、早めの問い合わせが重要です。
さいたま市で児童発達支援の申請はどこでできますか?
さいたま市は10区すべてに障害福祉課が設置されており、お住まいの区の障害福祉課で申請できます。申請に必要な書類や手順の詳細は、各区の障害福祉課または市公式サイトでご確認ください。
利用の流れがわかったら、次は相談してみましょう
療育現場を自ら運営する相談支援専門員が、お子さんに合った支援計画の作成から地域の事業所への橋渡しまでサポートします。相談は無料です。